[埴谷雄高の言葉]

スプートニクを最初に飛ばすマルキストは人類のエネルギーを拡げられるだけ拡げた背景から現在を見る必要がある。それがパステルナーク問題などを見ると、まるで古ぼけた逆へいってる。偉大なる構想力をもって、真に進歩的な方向のなかで事態を扱うのではなく、封建秩序のなかで君主の顔色を見てものをいうような態度だ。そんなことをいまごろさせるために死んだのだと気がついたら、革命当時の人びとは墓の中で暴れてるだろうって気がしてしょうがない。