[田勢康弘の言葉]

2008-11-29

【政治ジャーナリズムの罪と罰】

真面目なクリティクスが存在しないこともわが国ジャーナリズムの悲劇である。テレビで政治家をこっぴどくたたいておいて、手のひらをかえすようにその政治家の後援会で高額の講演料で話をするという類の評論家や学者のいかに多いことか。


首相の場合に限らず、失言事件のかなり多くは、ひとり歩きしたメモと各社間のささやかな競争心理が生み出すのである。仮にそれが真実とはいえないものであっても、騒ぎになった場合、報道していないよりは横ならびで報道していたほうが責任を免れるという妙な話なのだ。

[ 田勢 康弘 ]